1. 水谷公民館を会場に開催
「平成」から「令和」への改元を前に、“平成31年度最初で最後の”支部無料相談会が,4月10日(水)、富士見市水谷公民館1階の「多目的ホール」で開かれました。
平成29年度以来、3回目の同公民館での開催です。
令和元年5月以降の富士見市の支部無料相談会は、6月は、東武東上線のふじみ野駅東口の「ピアザふじみ」、8月は、東武東上線鶴瀬駅西口の「鶴瀬西交流センター」、10月は、「県下一斉無料相談会」が同じく鶴瀬駅西口駅ビル1階の「サンライトホール」で、もう一つが「富士見市ふるさと祭り会場」で、それぞれ日を変えて行われます。
令和元年度はこのほかに、12月は、「鶴瀬公民館」、令和2年2月は、「南畑公民館」で開催を予定しています。
2. 悪天候にもかかわらず早々と相談者が来訪
当日は冷たい雨が降り、大荒れの寒い一日が予報される中でしたが、今回も、前回と同様、午前10時の相談開始早々から相談者が来られ、午後4時の終了までに、相談来訪者は、6組6人を数えました。そして、相談件数も、総計10件となりました。
その内訳は、相続関係6件、遺言関係2件、成年後見関係1件のほか、「墓じまい」に関するもの1件で、当日参集した相談員12名が、2人1組を原則にこれらの相談に丁寧に対応しました。
3. 障がいを持つ遠隔地に住む実弟の日常生活が心配
当日の相談は、いつものとおり、多岐に及んだものが多かったのですが、中でも障がいを持つ遠隔地に住む実弟の日常生活が心配だという、次のような深刻なケースもありました。
千葉県内に住む独身の実弟が、深刻な持病を持ち、また若い頃に仕事中に足の指を負傷し、それ以来歩行が困難で、職場を定年で退職後は、一人で年金暮らしをしているという。
最近も、「押し売り」が自宅を訪ねてきて、結果的には、不必要な高額の電気器具を売り付けられた、という。
富士見市内に住む姉である相談者が、“母亡き後”の弟の生活をフォローしているが、
2時間も掛かる所に住んでいるため、十分目が行き届かないので心配だ、という相談だった。
相談員からは、「法定後見(保佐人の申し立て)」「任意後見(複数人対応)」の提案と説明を行うとともに、「特殊詐欺」や「押し売り」に備えて、「自動録音機能のある電話機設置」や「インターフォンの画像録画機能設定」、さらには、「押し売りお断りの張り紙」の掲出などの具体的な対応策を示唆しました。
4. 「墓じまい」の相談も増えて
このところ、「核家族化」の進行・拡大とともに、社会的に深刻な問題として表面化してきているのが、「先祖代々の墓」をどう継承していくかで悩んでいる、という訴えが増加してきていることです。
今回の相談会でも、1件、次のような相談が寄せられました。
3年前、夫が亡くなった。夫が亡くなったとき、相談者である妻は、10名ほどの遺骨を収容できる公営墓地の墓を事実上継承したが、長男、長女には、子供がなく、将来的に「祭祀承継者」になるべき者が決められるのかについて、相談者の死後を想像して、悩んでいる、という相談だった。
相談員からは、「墓の承継」について、長男と長女と予め話し合いをする機会を持つことが大切で、十分、情報を共有することができるよう、お勧めしました。
ただ、その場合、亡くなった夫の弟さんの意思も、重要な判断材料なので、一方的な「墓じまい」にならないよう、弟さんも含めて慎重にことを進められるよう、アドバイスさせていただきました。