持続化給付金等相談支援の取組み

本記事は「彩の国 行政書士埼玉 No.171 2020.10」に掲載したものを転載しております。

当支部における相談支援に関しての独自の取組み状況をご紹介いたします。

1. 受託までの経緯

(1)令和2年4月7日、政府は埼玉県を含む7都府県を対象に、新型コロナウイルス対策特別措置法に基づく「緊急事態宣言」を発令した。
まさにこの日、富士見市の星野光弘市長から「国の新型コロナウイルス感染症対策関連施策についての市民からの相談に対し、行政書士のサポートをお願いしたい」旨要請があった。早速、市の担当課長と連絡を取り、国の施策の具体化を見ながらどのような支援が行えるか、随時協議しながら進めることになった。

(2)富士見市からの要請を受け、管内他市町(ふじみ野市、三芳町)に対しても、「当支部として行政支援を積極的に行う」旨を伝えた。結果的には、両市町とも職員対応で可能となったが大変歓迎された。

2. 相談態様

富士見市との協議を経て、相談活動の内容は以下のようになった。
(1)市からの委嘱は、当支部に対して行う。
(2)5月18日から9月末までの毎週月曜日、13時から17時まで、市役所相談室で行う。相談時間は相談者1組につき1時間。
(3)予約制。
(4)対象は「持続化給付金」と「埼玉県中小企業・個人事業主支援金」(現在は、「家賃支援給付金」も対象としている。)
(5)相談者1組に対し支部会員2人の複数対応。支部は当日の相談予約者数に対応できる相談員を配置する。
(6)終了後相談表を作成し、市(担当課)に提出する。
(7)相談員への謝金は市で予算化する(弁護士等他の士業者と同待遇)。但し、1日当たりの定額となるので、相談会終了後に総額を受領し、支部の責任で相談員に按分支給する。

相談風景

3. 相談結果 (5月18日~8月24日の計14回について)

(1)相談者数 : 43組、(内訳 : 個人事業主39組、法人4組)
(2) 相談内容 : 持続化給付金 41組、埼玉県中小企業・個人事業主支援金 17組
(3) 相談員数 : 延34名

4. まとめ

今回の相談事業は、新型コロナウイルス感染症の拡大で、事業と生活に大きな打撃を受けた市民の皆さんへの給付金等の申請手続きを支援するためのものです。

今、世界中がコロナ渦で苦しんでいる中、多くの人がそれぞれの持ち場で、それぞれのやり方で、社会を支え元気付けようと様々な創意工夫を発信し、頑張っています。

今回、私たちが取り組んでいる富士見市での相談活動はこうした人々の思いと同じものであり、明日の生活に困り悩んでいる市民の皆さんの力となり、役に立ちたいとの思いから市に申し出たものです。幸い、多くの市民の方から「よく話を聞いてくれる。丁寧でわかりやすい。」と好評を得ています。

ちなみに、富士見市商工会からの要請を受けて当支部が行った「持続化給付金のオンライン申請入力サポート」事業は、7月中に計8回、35組の方の入力をサポートし、全員が給付を受けることができ大変喜ばれました。

市や商工会との協力のもとに行うこうした社会貢献活動の積み重ねが、行政書士の社会的評価を押し上げるのであり、支部の本来的な活動の一つかと思います。当支部は引き続き、こうした社会貢献活動に力を注いでいく考えです。